治療のご案内
削らないためのむし歯予防
「予防歯科」と言う言葉を聞いたことがありませんか。歯は削るほど、特に、神経を抜いて被せれば被せるほど、早くダメになります。そのために、ムシ歯を作らないことを考えてください。一般的な病気と同じように、ムシ歯も予防することが大切です。例えば、脳卒中を予防するために減塩する。野菜を多く取るなどといったように私たちは日常の食生活に気をつけています。
テレビコマーシャルでいろいろな製品が紹介されていますが、実際いろいろやるのは大変です。当院では次の3つをお勧めしております。
間食を制限する
歯の表面では、カルシウムなどのミネラルが溶け出したり、溶け出したミネラルが歯の表面に戻ることを繰り返しています。カルシウムなどのミネラルが溶け出すことを「脱灰」といいます。脱灰が続くと歯の表面が白くなります。これがむし歯の始まりです。
溶け出したカルシウムなどのミネラルが歯の表面に戻ることを「再石灰化」と言います。再石灰化が続くと、白くなった歯の表面が元の状態に戻ります。
飲食をするたびに口の中は酸性になり、脱灰が起こります。飲食する回数が多いほど脱灰時間が長くなるためむし歯になる可能性が高くなります。むし歯を予防するには飲食する回数を少なくすることが大切です。例えば、甘いものを間食でなく食後のデザートとして食べる。そして、その後歯磨きをするように工夫をしたらいかがでしょうか。
フッ素を取り入れる
フッ素の取り入れ方は大きく分けて、「歯科医院で定期的にフッ素を塗る」方法と「家庭で取り入れる」方法の2つがありますが、家庭での方法は次の3種類に分かれ、それぞれ一長一短です。
- フッ素入り歯磨材 ・・・いちばん手軽だが、効果が小さい。
- フッ素洗口 ・・・ 毎日1回行うため、面倒で継続しづらいが、効果が大きい。
- フッ素ジェル ・・・ 毎日1回行うため、面倒で継続しづらいが、効果が大きい。
歯科医院で定期的にフッ素を塗る。そして、家庭でご自分にあった方法でフッ素を取り入れる。このように医院と家庭の両方でフッ素を取り入れることを当医院ではお勧めしております。当医院では、子供のために、定期的にむし歯の原因である歯垢とバイオフィルムを除去してフッ素を塗る予防管理(プリペンティプケア)を行っております。
シーラントをおこなう
生えたばかりの歯は溝が深いため、歯ブラシの毛先が届きません。そのため歯磨きをしても、溝に歯垢が残り、むし歯になりやすいです。シーラントは深い溝を埋めて浅くする方法です。溝が浅くなることにより、歯垢が残りづらくなり、むし歯になるのを防ぎます。ただし、このシーラントが剥がれることもありますので、定期的に健診をする必要があります。
フッ素塗布やシーラントを行ったからといって、必ずしもむし歯が出来なくなるというものではありません。間食を制限するなどの日ごろの注意や歯磨きを怠らないようにしましょう。